| HOME >> Topics 一覧 >> November, 2007 >> 27 (Tue) |
| ◇新日鉄、新年度から韓国向けホット・厚板を円建てに |
|
新日本製鉄は来年早々から韓国の造船、冷圧各社と厚板、ホットコイルの2008年度積み年契および半年契約の商談を開始するが、決済通貨をこれまでのドル建てを止め円建てに変更する模様である。実現した場合、韓国向け輸出が円建てとなるのは初めてである。韓国以外でもドル以外で決済できる国、地域ではユーロ、豪ドル、カナダドル建てなどへの切り替えを進めることにしており、豪州やカナダなどとの年契商談ではすでに実現している例がでている。 これまで輸出向けではアジア、中南米、欧州、豪州などイラン(円建て)を除けば、ほとんどがドル建て決済となっている。しかし、このところドル安が進行しその流れが止まる様相がないほどである。サウジアラビアなど石油収入に頼る国々ではドル安によって実質価値が目減りし自国通貨をドルに連動させるペッグ制を止める動きがでており、ユーロにシフトすることを検討し始めている。欧州ではすでに鋼管などの商談ではユーロ建てで行っており、ドル離れが表面化してきている。 ドル安は現段階では来年も進む可能性がある。今年7月から11月までにドルは11%も安くなっている。このままでは長期的にドル建て契約するには相当危険な状態になりつつある。現状ではドル建て契約価格を大幅に引き上げるしかドルの暴落を防ぐ方策はない状態となっている。しかし、それでも為替リスクを完全に回避することはできないものとみられる。 このため、新日鉄では年契約(1年)や半年契約をする場合、新年度からはドル建てを止め円建てに改めることで各商社、顧客と交渉に入る見通しである。半年、1年といった長期契約は韓国向けホットコイル、厚板や豪州やカナダ向けなどの年契レール、そして豪州向けなどのブリキ商談などがある。豪州向けレール(BHPビリトン向け)はすでに円建てでの契約が実現している。 こうした長期契約で新日鉄が最初に交渉に入るのが韓国向けのホットコイルと造船用厚板である。いずれも来年4月以降を対象とした商談であり、新年度では原料コストの上昇が避けられずそれに伴い輸出価格を大幅に引き上げなければならない環境となっている。ドル建てでは値上げ幅が100ドル以上となるのは確実であるが、それでもドルが暴落した場合の危険性を回避することはできない。 このため、新日鉄は新年早々から始まる商談で長契は円建てとすることを提案する見通しである。厚板を円建てでオファーする場合はFOB10万円、ホットコイルは7.5万円どころとなろう。なお、韓国との鉄鋼取り引きではスクラップ輸出が円建てとなっており、ホットや冷延など鋼材輸入も円建てとなっている。また、韓国を除いたアジア向けではベトナム、タイなど国内流通までドル建てとなっている国に対しては現状で円建てを要求するのは無理であり、ドル建てでの商談になるとみられる。 |
| last modified : Fri 30 Nov, 2007 [10:32] |